スマートフォンによる親指の障害(スマートフォン・サム)

図S-2

図S-1

スマートフォンは2007年にiPhoneが発売されて以来、瞬く間に世界中に普及しました。スマートフォンは小さなタッチパネルを指先で操作する方式で、文字入力はスマホ本体を把持しながら親指で入力するフリック動作(図S-1)、もしくは片手でスマホを把持しもう一方の手(主に人差し指)で入力する動作(図S-2)によるのが一般的です。

フリック動作は親指を広げたり伸ばしたりする動作を頻繁に行いますが、最近このストレスによって頻発するド・ケルバン腱鞘炎が注目を集めました(図S-3)。この腱鞘炎は簡単に診断することができます。親指を他の指で握りこんで、手首を小指側に曲げると、腱鞘炎を起こした部分に痛みが生じます(アイホフ・テスト、図S-4)

図S-4 アイホフ・テスト

図S-3 ド・ケルバン腱鞘炎